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アニメーション作家 米正万也

SEMIKOLONやRollbahn、KOLOなど、手書き用ノートへの愛着。

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びっしり書き連ねられた手書き文字、デジタルとアナログ両方が好き。

 米正さんのお気に入りは、ドイツの文房具メーカー、SEMIKOLONのノートだ。表紙が硬く、電車の中や屋外などでメモを取る際に下敷きが要らない。表紙が開かないようゴムバンドで閉じることができ、ペンホルダーと鉛筆、それと巻末に紙入れのポケットがついている。いわゆるネタ帳として使うこともあれば、日常的なメモ書きに使うこともある。なかでも驚かされるのは手描きの地図だ。

 「地図はマメに手描きで書いてますね。私、すぐ道がわからなくなるから。SEMIKOLONはウイーンで使い始めたんですが、日本のRollbahnとかアメリカのKOLOとかも使います。表紙が硬くてゴムバンドがついてて、それとポケットがついてて欲しいというのが私の希望。でもSEMIKOLONのこのノートは生産中止になったみたいなんですよ。最近だんだん街でも見かけなくなってます。アナログのものはモノとして古くなりますよね。この頃そういう『古くなる』っていうのが良いなと思えてきましたね。手触り感とか、紙に描いたときの感じとか」

 米正さんはデジタルを全否定しているわけではなく、音楽を聴くのはiPodだし、キーボードを使うのはむしろ大好きだという。アナログの手描きもデジタルのキータッチも両方が好きなのだ。作品制作でも米正さんはデジタルとアナログの混合技法を用いていて、手描きアニメをデジタルでアニメ化している。そうしたデジアナ混合のスタイルが、そのまま文具にも反映しているのかもしれない。

 「巻末には手作りのカラーチャートを入れてあります。アニメ制作には『コピック』っていうマーカーを使ってるんですが、その色と色番号を書いてあるんですよ。外国で空なんかを見たときに『あ、この空の色、コピックなら何番だな』って照合して覚えておくんですね。住所録も手書きですよ。この住所録はもともと『たれぱんだ』の雑記帳でしたから、90年代から使い続けてるんじゃないかな。文字は小さいですよ。ちっちゃく書いたらそれだけたくさん使えるでしょ? 全然しょうもないことも書いてます。『"浮き沈み"と"消し炭"って似てるよね』とか(笑)。言葉がとても好きなんですよね」

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プロフィール

アニメーション作家

米正万也(Yonesho Maya)

アニメーション作家。1965年、兵庫県西宮市生まれ。1986年、嵯峨美術短期大学卒業後、中学で美術教師として勤務。1992年、京都市立芸術大学に入学。同大学院に在学中、英Royal College of Art(RCA)に交換留学。帰国後、アニメーション作品「believe in it」(1998)で文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。2002〜2003年、文化庁在外研修員としてエストニアに滞在。8人のエストニア製本作家の協力を得て制作した「Üks Uks」(2003)が、世界各地の国際映画祭で展示・上映される。2005年「オーストリア 日本・EU市民交流年」の招聘芸術家に。現地で創り上げた手法を用いたアニメ制作のワークショップを世界各地で開催、作品制作を行っている。

公式サイト

作品

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クリエイター・ファイル

世界の気持ちを絵でつなげていく、抽象アニメーション作家。 クリエイターズ・ファイル74:アニメーション作家