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クリエイター・ファイル45:“「萌える戦争画」で注目の画家”後藤靖香

奈良美智さんも絶賛した、後藤靖香さんの「萌える戦争画」。

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国立美術館もゼロ年代の代表に選んだ、後藤靖香さんの「萌える戦争画」。

目の吊り上がった独特の少女を描く奈良美智さん。アニメやマンガを巧みに取り入れながら、奇想天外な美少女像を描く会田誠さん。60年代から独特のドット模様を描き続ける草間彌生さん……。そんなビッグネームがひしめく国立国際美術館のグループ展「絵画の庭」で、ひときわ目立つ作品があった。いがぐり頭の青年たちがズラリと並ぶようすが、墨痕淋漓と描かれている。縦2メートル12センチ、横はなんと7メートル30センチにも及ぶ大画面。後藤靖香さんの作品《芋洗》(2008)だ。

「入ってすぐのところに展示されて、場所も良かったですよね。一番目立ったと言われました。会期中、小学生向けのワークショップを担当したんですが、こちらは何も説明していないのに『これ、戦争の絵なんでしょ?』『この絵、これからどうなるの?』と聞いてきてくれました」

小学生の指摘通り、描かれているのは全て第二次大戦の光景。戦争体験者であるおじいさんからの聞き取りや、戦死した後藤さんの大伯父さんの資料をもとに、空想を交えて描いたものだ。決して軽くは語れない題材、だが墨汁をたっぷり染ませた筆による極太の線は、どこかマンガ的な「萌え」を感じさせる。後藤さんの「萌える戦争画」は、一度見たら忘れられないインパクトだ。

「同時期に京都三条にある書店、メディアショップでも作品を展示したんですが、現代美術のコレクターとしても有名な漫才師のおかけんたさんや、『絵画の庭』でご一緒した奈良美智さんが、わざわざ見に来てくださったんです。奈良さんにはドローイングをたくさん見て頂いたんですが、質感が面白い、『はだしのゲン』みたいな絵だよね、と言ってくださいました」

「絵画の庭」で発表した成果は上々で、今年10月には帝塚山ギャラリーで個展を開催することが決定した。帝塚山ギャラリーはウォーホルやリキテンシュタイン作品の販売も手がける名門画廊。既に7月には同画廊でのグループ展にも参加して、多くの観客から好感触を得た。まさにブレーク目前の後藤さんだが、その道のりは平坦なものではなかった。

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プロフィール

画家

後藤靖香(ごとう・やすか)

1982年、広島県生まれ。京都精華大学芸術学部造形学科洋画コース卒業。2005年、広島市現代美術館の「新・公募展」に入選。翌年、東京都現代美術館の「東京ワンダーウォール公募2006」に入選、森美術館の初代館長、デヴィッド・エリオットに激賞される。2008年、第11回岡本太郎現代芸術賞展に入選、2010年には現代日本を代表する28人の画家の一人として、国立国際美術館のグループ展「絵画の庭」に出品。2010年11月26日より帝塚山ギャラリーにて個展開催。

公式サイト

作品

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クリエイターズ・チョイス

後藤さんの作品を支えるもの クリエイターズ・チョイス45:「戦時中の写真や行政文書」画家:後藤靖香