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クリエイター・ファイル41:“手作りの暖かさとコアな熱さを持つ自転車ブランド”E.B.S

鉄のフレームを手仕事で繋ぐ、関西発の手作り自転車。

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乗る人の用途や要望から、自転車の個性を紡ぎだすデザイン。

流通、店舗運営に携わっていた小林さんが、まずはアイデアのおおまかなラフスケッチを描き、それをもとに佐々木さんが、実際の製品として実現していく。E.B.Sでの自転車づくりは、そんな役割分担になっている。小林さんは「僕にはまったく作れませんから」と言い、佐々木さんは「どんな自転車にするのかというアイデアの部分は、私はよう考えないんです」と苦笑いする。にもかかわらず2人の作りたい自転車は、ほとんどズレることがない。あまりにイメージが近すぎて、話し合うことすら稀だそうだ。

小林●「デザイナーの顔が出過ぎない程度の個性が、ちょうど良いと思うんですよね。個性的な自転車ではあっても奇を衒ったり派手になりすぎたりしないようにしたい。そういう派手なデザインをしてしまうと、飽きが来るのも早くなるし、次の自転車がまた欲しくなる。E.B.Sがめざしてるのはロングライフで飽きの来ない自転車。10〜20年後でも自然に見える、佇まいの綺麗なバイクをめざしてるんですよ」

佐々木●「Cinelliって知ってます? イタリアのミラノにあるブランドなんですが、Cinelliが昔出してたクロモリのレーサーとか、いまでも通用しますよ。KUWAHARAのオーダーモデルで通称『ヒラメ号』というバイクがあったんですが、これも、いま見ても飽きのこないデザインですね」

飽きの来ないデザインは、乗る人を重んじた結果である。たとえばE. B. Sがクロモリ素材を使うのは、修理しやすくてエコな素材だから。道具は長く使えば使うほど、乗る人の体になじみ、自分のモノだという愛着が湧く。そうした愛着を感じて欲しいからこそ、再生可能なクロモリにこだわる。また、デザインや技術ありきで設計をするわけでもない。あくまで乗る人の用途や要望から、自転車の個性を紡ぎだす。

小林●「お客さんの使い方に沿って、無駄のないデザインをする。快適な乗車感になるよう、修理ができる範囲の形に収める。そうすれば結果として飽きの来ないデザインになる。自然で飽きの来ないデザインって、どこかで『これ以上はやらない』というジャッジをしていると思うんです。それは勇気が要ることですが、乗る人が自転車と長くつきあってもらうためには、必要な自制だと思うんですね」

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Text : 樋口ヒロユキ

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プロフィール

自転車ブランド

E.B.S(Engineered Bike Service)

長年、自転車業界に関わってきた小林宏治が中心となり、メインビルダーの佐々木隆二とともに、2008年に立ち上げた自転車ブランド。のち、設計と部品加工の山本工(たくみ)が加わり、現在3人体制。巨大な荷台をつけたワークバイクや、クロスド・シート・ステイを採用したミニベロなど、個性的なデザインと確かな技術で注目を浴びる。「velo style Ticket」(東京)、「velo life-UNPEU(アンプ)」(大阪)の二店舗を直営ショップとして展開。2009年には水都大阪でgrafとのコラボを行うなど、異業種との協業にも積極的。

公式サイト

velo life UNPEU

velo style Ticket

作品

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