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クリエイター・ファイル41:“手作りの暖かさとコアな熱さを持つ自転車ブランド”E.B.S

鉄のフレームを手仕事で繋ぐ、関西発の手作り自転車。

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国内から消える寸前の自転車づくりを、もう一度ゼロから再構築。

佐々木さんが勤めていたKUWAHARAは、戦前に設立された、大阪の名門自転車メーカーだ。S・スピルバーグ監督の映画『E.T.』で、同社のBMXが劇中に登場し、世界的な大ヒット商品となったエピソードは有名。数多くの世界的BMX選手を輩出したことでも知られている。だが、そんな名門企業も、押し寄せる円高の波には勝てなかった。90年代の初め、KUWAHARAは日本国内の工場を閉鎖し、生産拠点を海外にシフトしてしまったのだ。やがて佐々木さんも自転車業界に見切りをつけ、ものづくりの世界を離れてしまう。そんなときに出会ったのが、小林さんだったのである。

小林●「当時はKUWAHARAばかりでなく、日本国内の自転車産業全体が衰退して、なんでも台湾、中国で作るようになっていた。国内で続けているメーカーも青息吐息で、いつやめようかと思案している。いまここで再開しなければ、国内のものづくりを再構築するチャンスは、もう来ないかもしれない。覚悟を決めて一緒にやろうと、即座に意気投合しましたね」

そうと決まると、立ち上げはかなりの急ピッチだった。2008年の5月には、大阪の肥後橋に直営ショップ「velo life-UNPEU(アンプ)」を、同年7月には東京、銀座に、やはり直営ショップ「velo style Ticket」をオープン。ついで8月、京都の郊外でE.B.Sの工場をスタートさせたのである。

佐々木●「京都近郊にある煉瓦工場の一角を借りて工場を立ち上げた。こういう土壁の煉瓦工場ですから、工具なんて何もない。まったくゼロからの出発でした。工具を買ってくることころから始めて、治具も一つひとつ手作りした。2年くらいブランクがありましたが、問題はありませんでした。体で覚えた技術ですから、体が覚えていたんですね」

その確かな技術と個性的なデザインには、各種のメディアやプロダクトデザイナーも注目。2009年に開かれたイベント「水都大阪2009」では、家具デザインのgrafとのコラボを実現。紙芝居のできるワークバイクを制作するなど、E.B.Sは多面的な活動を展開していったのである。

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プロフィール

自転車ブランド

E.B.S(Engineered Bike Service)

長年、自転車業界に関わってきた小林宏治が中心となり、メインビルダーの佐々木隆二とともに、2008年に立ち上げた自転車ブランド。のち、設計と部品加工の山本工(たくみ)が加わり、現在3人体制。巨大な荷台をつけたワークバイクや、クロスド・シート・ステイを採用したミニベロなど、個性的なデザインと確かな技術で注目を浴びる。「velo style Ticket」(東京)、「velo life-UNPEU(アンプ)」(大阪)の二店舗を直営ショップとして展開。2009年には水都大阪でgrafとのコラボを行うなど、異業種との協業にも積極的。

公式サイト

velo life UNPEU

velo style Ticket

作品

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