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クリエイター・ファイル39:“身体で「人生」を描くコレオグラファー”きたまり

身体で「人生」を描き出し、いま勢いに乗るコレオグラファー。

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8カ国133組の応募者から勝ち抜いて、快進撃するコレオグラファー。

「コンテ」とも呼ばれるコンテンポラリー・ダンスは、いわば「身体を使った現代美術」だ。バレエ、舞踏、ヒップホップなど、あらゆるダンスを栄養源に「いま現在の新しいダンス」を創り上げる。ダンスの振付家はコレオグラファー、ダンサーの集団はカンパニーと呼ばれ、パフォーマンスや演劇とはまた異なった、独自の世界を形作っている。

きたまりさんは京都を拠点に、いま快進撃を続けるダンサー兼コレオグラファー。アジア最大級のダンス・フェスティバル、横浜ダンスコレクションRのコンペ部門に、ソロ作品「女生徒」で出場。8カ国133組にも及ぶ応募者のなかから、グランプリにあたる「未来にはばたく横浜賞」を勝ち取った。

「2009年は太宰治の生誕100年にあたっていたので、高校生の頃に読んで衝撃を受けた、太宰の短編『女生徒』をテーマにしたんですね。太宰の『女生徒』は女子高生の一人称で書かれてるんですが、何気ない女子高生の一日のなかに、彼女が思い浮かべる自己嫌悪や妄想が脈絡もなく、でもどこかリズミカルに紛れ込む。そこでこの舞台では、部屋の中で一人、ヒップホップの練習をしてる女子高生をテーマに、脈絡のないエネルギーを全開させてみたんです。BGMに選んだのは、私自身が高校生のときに聞いていたDragon Ash。それと、去年サブカルチャー・シーンで流行っていた『相対性理論』の曲でした。

いっぽう、自身の率いるカンパニー「KIKIKIKIKIKI」でも、若手ダンサーの育成プログラム「Take a chance project」に選出。この3月20、21日には、新作公演「生まれてはみたものの」の上演を行うほか、来年、再来年と3年間に渡って、伊丹アイホールでの公演を行うことが決定している。

「今年上演する新作は小津安二郎監督の映画の、人間と身体の描き方ををテーマにしたもの。これまでは女性のエロスや愛憎をテーマに据えて、作品を作ることが多かったんですが、一通りいろんな作品を作ってきて、女のエロスはもうわかったと。今回は女性の問題を超えて、その周りにある『家族』の問題に踏み込みたい。それでホームドラマ映画の多い、小津監督をテーマに据えたんです」

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プロフィール

コレオグラファー

きたまり(きたまり)

1983年生まれ。専門学校卒業後、舞踏家、由良部正美はじめ、多数のダンサーのワークショップを受講。千日前青空ダンス倶楽部に所属しつつ、2002年に京都造形芸術大学舞台芸術学科に入学。在学中に自身のカンパニー「KIKIKIKIKIKI」結成。2006年、トヨタコレオグラフィーアワードに同年最年少でファイナリスト進出 、2008年、同アワード「オーディエンス賞」受賞。2010年、横浜ダンスコレクションRにて「未来にはばたく横浜賞」受賞。3月20日、21日に新作公演「生まれてはみたものの」を伊丹アイホールで上演予定。

公式サイト

生まれてはみたものの(電子チケットぴあ)

作品

※クリックすると大きな画像をご覧いただけます。

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クリエイターズ・チョイス

ヌード写真から見える人生の味わい。 クリエイターズ・チョイス39:「ヌード写真“Love's Body”展図録」コレオグラファー:きたまり