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クリエーターズ・チョイス19“活動屋魂を秘めたホラー作家”中山市朗

大阪再生の鍵、『作劇塾』

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大阪再生の鍵、人材を育てる、「中山市朗 作劇塾」。

中山さんは以前、大手の専門学校に勤め、マンガ家育成の授業を担当していた。だが、そこで突き当たったのが「平等」と「安全」という壁。せっかく実際の制作の現場にコネクションをつけ、在学生を現場に送り込もうとしても、えこひいきになるからいけません、もし事故があったら大変です、となる。せっかくのデビューのチャンスがあるのに、目の前でそれを潰してしまうのだ。

「もう一つ気になったのが、いまの若い子の一般教養のなさ。本は読まない映画も観てない、ネットゲームやってるだけ。ホンモノというものを知らないから、オリジナルな作品が作れるはずがない。それで、あらゆる分野の雑学と業界話を片っ端から叩き込み、業界直結でチャンスをどんどん与える、いままでにないタイプの私塾を作ったんです」

それが2004年に開講した、「中山市朗 作劇塾」である。一作家が私財を投じて教室を見つけ、システムを作り、スタッフを集めた。今は20代を中心にした若い塾生たちが集い、ネットラジオ番組の制作やCS放送の番組制作の現場に放り込まれて、文化と芸能の作り方を、自分の体で覚えていく。

「不思議なことにウチに来る塾生は、ホラー好きじゃない子が多いんです(笑)。実際、僕もホラーより、むしろ落語や名作映画、あとはオペラのDVDなんかを、とにかく浴びるように見せる。教室にはマンガや文学全集が山のように置いてあるし、いつ来て読むのも塾生の自由。作家をめざすのも良いし裏方に回るのも良い。とにかく人間を、人材を育てなければ、大阪に未来はありません」

映像の世界に限らず、若いミュージシャンや美術作家など、とにかくいまの若いクリエイターは、関西で仕事をするチャンスがない、と聞く。新しい才能は出ているのに、才能をカネに換える仕切り役がいないため、結局東京へ出ざるを得ないのだ。こうした状況を変える若い人材の育成を、作劇塾には望みたい。大阪はいま、新しい人材に飢えているのだから。

Text : Hiroyuki Higuchi

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プロフィール

作劇塾

作家:中山市朗(なかやま・いちろう)

1959年、兵庫県生まれ。大阪芸術大学映像計画学部卒業後、和泉聖治監督の映画『魔女卵』で、制作進行を務める。テレビドラマ、映画の助監督を経たのち、黒澤明監督『乱』のメイキング現場演出を担当。1990年、木原浩勝との共著『新・耳・袋 あなたの隣の怖い話』(扶桑社)を上梓。『新耳袋』(メディアファクトリー)として復刊、シリーズ化され、300万部の売上を記録。ホラーやお笑い番組の構成作家のほか、2004年からは『中山市朗 作劇塾』の塾頭も務める。

作品

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  • 作品1
  • 作品2
  • 作品3
  • 作品4
  • 作品5
  • 作品6
  • 作品7
  • 作品8
  • 作品9

クリエーター・ファイル

黒澤明に憧れた映画青年 クリエーター・ファイル19“活動屋魂を秘めたホラー作家”中山市朗