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クリエーターズ・チョイス16“サビついた価値観を斬る、イラストレーター”森チャック

思い入れっていえばグッズですね。僕の頭の中の一部ですから。

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グッズのすべてにこだわってる。クオリティはぜったい落とさない。

チャックさんのご自宅の一室は、グッズであふれていた。ベッドと椅子があるだけで、壁沿いの棚という棚すべてがキャラクターで埋まっている。ほとんどがピンクの『グル〜ミ〜』だ。

「こだわりのものといえば、グッズがいちばんのこだわり。業者にまかせっきりにしたりしません。チェックしますよ。ピンク色の色味、手触り、光沢、すべてにこだわって、監修します。」ピンクの『グル〜ミ〜』を小脇に抱えながらチャックさんは言った。「最初の立ち上げの時がたいへんでした。ゆずれないところはゆずれないですからね」メーカーさん泣かせのイラストレーターだと自ら言う。「やっぱり、自分が欲しいと思うものをつくりたいですね。自分がイイと思わないものは、きっと他の人も思わない。そういう精神が根底にあるので、まずは自分がイイ!と思って納得しないとダメ」最初の『グル〜ミ〜』のぬいぐるみは、なかなか思い通りのピンク色が出なかった。「納得いかなくて、まるまる布を染め直してもらったりして、結局、発売日は遅れました」製作の初回だから試行錯誤があるとはいえ、それに費やすエネルギーがすごい。発売日を遅らせて、思い通りの色を追求する。正解は自分の頭の中にある。優先順位も、基準も、すべてが明快だ。「ずっと思っているのは、とにかく、クオリティは、ぜったい落とさないってこと」これは、ファンへの思いと同時に、チャックさん自身のプライドにかけて、だろうと感じた。

グッズ展開は『グル〜ミ〜』を世の中に広く知らしめた。ファン層は子供からお年寄りまで幅広い。親子3代でファンということもあるという。「中高生の女の子たちが、カワイーッて言ってくれてる感覚は、ぼくのアシスタントが『わかる!』って言ってるのとはぜんぜん違うと思う。視点が違うみたいですね。でも、ひとつの視点でしか見ることのできないキャラよりも、そっちのほうがトクしてる気がします」おそらくは、チャックさんにとって視点はひとつだろうし、真実もひとつだろう。でもそれを押しつける気配はまったくない。頭の中の考えをイラストで表現して、あとは見る人に委ねる。人それぞれのリアクションを楽しんでいるのだ。アートが常に自由な双方向性の性質を持つものだったことに、チャックさんの笑顔を見て改めて思い至るのだった。

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プロフィール

イラストレーター:森チャック(もり・ちゃっく)

大阪府生まれ。2000年2月から2001年9月まで、大阪心斎橋の路上で自作のポストカードやステッカーを販売するストリート活動を展開。世の中の矛盾をキュートなキャラクターで表現する独自のスタイルが口コミで広がり、反響を集める。現在はポニーキャニオンと契約し、株式会社タイトーのプライズ用キャラクターシリーズ『チャックスGP』や、携帯コンテンツ『テノリチャックス』などを中心に展開し、ニューキャラクターを続々生み出す毎日。その他、イラスト集や絵本、DVD、海外アーティストとのコラボレーション等、幅広く活躍中。東京都渋谷区在住。

作品

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クリエーター・ファイル

「いたずらぐまのグル〜ミ〜」生みの親 クリエーター・ファイル16“サビついた価値観を斬る、イラストレーター”森チャック