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クリエイター・ファイル8“右脳使いのウェブディレクター”谷口恭介

理論的に練って、ひらめきを活かす。人とWebとを、もっと近づけるために。

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「美人ボシュウ中」ふとした会話からアイデアが生まれる。

「美人ボシュウ中」とは求人募集サイトのキャッチコピーである。
美しい着物の女性が登場し、黒子が帯をクルクルと解く。回る女性。そして解かれて真っ直ぐに伸びた帯の上に、求人のメッセージが現れる。「…拝啓 ご覧の皆様にはますますご清祥のことと存じます…」そこで初めて、このサイトの意図するところが明らかになる。このデザインを担当したのが、今回ご登場いただく谷口恭介さんだ。
AID-DCC Inc. の、無口なウェブディレクター。このサイトを立ち上げた経緯を伺うと、「人員を増やして、クリエイティブのクオリティを上げていきたい、というのがあって。でも、それまでのやり方では、あまり成果がなかった。即戦力になる人に来て欲しかったんです」
「美人ボシュウ中」のキーワードは、谷口さんのふとした一言から決まったという。
「クリエイティブ担当のスタッフが男ばかりなので、美人な女の子来ないかな、っていう、そういう雑談がきっかけでした」いつも雑談から、発想が生まれるのだそうだ。
「美人」とは「美しいものが好きな人」。本物の「美」を、ともに追究するクリエイターをボシュウしているのだ。表現が漠然としているだけに、枠にはめることなく「人」の可能性を信じる気持ちや、クリエイターの個性を尊重する姿勢が伺える。
同じページから、このサイトのメイキングを見ることもできる。アイデアスケッチから始まり、絵コンテ、撮影、音入れなど、社内のスタッフが多数参加し、まるでCM製作現場のようだ。モデルが着ている着物は、「美」の象徴。着物デザイナー斉藤上太郎氏の作品で、本物志向を表現している。コンセプトにもとづく表現ひとつひとつが緻密に形にされ、クリエイティブに対するブレのない姿勢が、このサイトを迫力のあるものに仕上げている。ともすれば文字ベースの企業情報や企業理念と、作品紹介などで終わってしまいがちな求人ページだが、ここまで徹底したコンセプトワークを繰り広げられると、スゴ過ぎて腰が引けてしまう人もいるのでは?と疑問すら覚える。これだけのものを作った会社に、入れるものなら入ってみろ!という、挑戦状みたいなものだろうか。そのへんを訊ねると、「スキルレベルの話ではなく、めざしてるのは、感性的なところ」だという。クリエイティブに共感してもらうことや、同じように面白がってもらえることが大切なのだそうだ。「大きいこと言ってるな、とかいうふうに思われたら仕方がないんですけど」と慎重に前置きをして言う。「そこのところをこのページから酌み取っていただけるような人は、すごくウチに合ってるかな、と思います」あくまで、謙虚な姿勢なのである。


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プロフィール

AID-DCC Inc. ウェブディレクター

谷口恭介(たにぐち・きょうすけ)

1978年 京都生まれ。ディレクター、デザイナー。高校卒業後、フリーターとして無為な日々を過ごすうちインターネットに触れ、自然とウェブに精通するようになる。その後デジタルハリウッドに入学。卒業後、京都のウェブ制作会社を経て、2004年 AID-DCC Inc.に入社。企画からデザイン、制作までを担当。すぐに陰謀説を唱える。受賞歴は、2005年「第3回 東京インタラクティブ・アド・アワード入賞」「One Show Interactive Finalist」、2006年「第4回 東京インタラクティブ・アド・アワード銀賞」。主な作品は、2006年『コンシェルジュ・ウブロショップ大阪』『AID-DCC Inc.- 美人ボシュウ中-』、2007年『セグエンテリスタ』他。

作品

※クリックすると大きな画像をご覧いただけます。

  • 作品1
  • 作品2
  • 作品3
  • 作品4
  • 作品5
  • 作品6
  • 作品7
  • 作品8
  • 作品9

クリエイターズ・チョイス

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