ART OSAKA 2008
2008.08.05 Tuesday
ART OSAKA 2008で中村ケンゴ氏、
桑島秀樹氏の作品を見て来ました!
中村氏の新作が今年も見れました。
今年も堂島ホテルを会場に開催されたアートフェア「ART OSAKA」に行ってきた。参加しているのは国内と韓国、台湾の合計47もの現代アートギャラリー。それぞれ自慢の作家たちの作品を出展しているからいったい何人の作家の作品が見れたのやら。ホテルを会場にといっても、大きな広間での展示会ではなく、客室を使って1室1ギャラリーが出展するスタイルの展示。

Clippin JAMではおなじみの中村ケンゴ氏がメグミオギタギャラリーから今年も出展。新作は赤ちゃんのシルエットを描いた作品。物言えぬ赤ちゃんの中に、中村氏独特のスピーチバルーンがびっしり描かれて、それはいろんな考えを暗示しているように思える。ホテルの部屋での展示ということはそこはまさに「部屋」である。ギャラリーのように一定のライティングで作品を見れる訳ではない。はじめに立ち寄ったときの午後の陽の光と、閉館前にまた挨拶にお邪魔した時の夕刻の光では、作品の表情が違った。中村さんの作品は日本画の絵の具で描かれている。夏の日の陽が落ちてすぐの薄暗い部屋の光のなかで、その作品はすごく深みを増して、立体的に見えた。

そして、今回はもう一人、私たちが注目している作家がいた。CJ Vol.20で急遽ご登場いただくことになった写真家の桑島秀樹氏だ。実は先日インタビューを終えたばかり。どのような成り立ちで、どういう風に作品作りをしているのか、作者自身のその想いを聞いた直後に、展覧会でその作品に触れることができるのは、とても幸せなこと。今までの経歴や話題になった衝撃の作品については本編で触れるとして、今回出展されていた「THE WORLD」シリーズの作品は、信じられないような手作業を経て作られた作品である。その緻密な計算によって並べられたモチーフとの格闘は、桑島氏の光の表現への挑戦でもあった。
その仕上がりの美しさから完全にデジタル合成かと思われそうなその作品、実はほぼ一発撮りで制作されているとのこと。それはステンドグラスのようでもあり、曼荼羅図のようでもあるとよく評されるそうだ。
この桑島秀樹氏のインタビューは非常に興味深いものになっているのでぜひ今月13日公開の本編を読んでもらいたい。
気になるアーティストと作品の価格。
その他に興味を持ったアーティストの方は、赤ちゃんの未来的なシチュエーションの立体作品を展示していたギャラリー夢創館で見た林茂樹氏の作品。その精密なカタチをした立体作品は樹脂かなにか近代的なマテリアルかと思わせるが実は陶器の作品であることに驚かされる。ふてぶてしくうっすらと目をを開いた表情や、戦闘服のような宇宙服を身にまとったその姿は豊かな想像力を感じさせる。
また、中村ケンゴさんと同じギャラリーで出展していた保井智貴さんの作品も、漆という日本的な伝統工芸を使いながら、西洋的なモチーフを再現しているコンテンポラリーな作品である。

またある部屋では、非常に有名なアメリカの写真作品が多数展示されていた。そこでふと思ったのが値段だった。こんなに有名な人の作品はいったいいくらだろうと。一人は自然写真と巧妙なプリント技術で有名なアンセル・アダムスの小さなプリント作品。聞くと3万円台と非常にリーズナブル。実はそれを撮られたヨセミテ公園などでも売られている物でオリジナルフィルムからアダムスのアシスタントをやっていた人や他の人が紙焼きしたいわゆるアフタープリントものだとか。その隣にあった奇才ロバート・メイプルソープの
同じくらいの大きさのプリントにはサインがしてあったのでその値段を聞くと百数十万円!というしろもの。ではオリジナルプリントでメープルソープ本人が焼いたのかと聞くと、メープルソープは自分ではプリント作業はしない人だったとか。写真家としてはどちらも偉大な作家。いずれも他人がプリントしているのに本人が認めているかどうかで、こうも値段が違う物なのかとおもしろかった。他にも多彩な作品群には圧倒された。去年は2 Floorだった同展だが今年は4Floorに拡大された。来場者も飛躍的に増えているようだ。
自分の部屋にこの作品を飾っていたら毎日こんな作品の表情の変化を見れるんだろうなと想像できる。そんな会場で出会った作品を思い切って購入してみるのもいいだろう。
posted by SOICHI KONDO



