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2008年06月20日のエントリー

押尾コータロー“Nature Spirit”ライブレポート

押尾コータローさん コンサートツアー2008
Nature Spirit千秋楽ライブレポート

■ 感動的に予想を裏切られたエンターテイメントなライブ

アルバム数枚を持っていて、家でよく聴くからと、自称「押尾コータローファン」を名乗っていた私だが、実はライブには一度も足を運んだことはなかった。便利な今の世の中、You TubeやDVDでライブ演奏の模様は断片的には観ていたのだが、それでも実際に見るまでは押尾さんのライブは「聴かせるライブ」だろうと思い込んでいた。しかしその予想はものすごく驚きを持って感動的に裏切られることとなった。「とても一人で弾いているとは思えない」「超絶技巧」などの押尾さんに冠せられた形容詞は疑いなくまさにその通り。しかし、これほどまでにエンターテーメントなライブだったとは!

コンサートツアー2008 Nature Spirit の千秋楽と言うこともあってか会場の京都会館に登場した時から、押尾さんはステージ上ですでに感無量といった感じ。インタビューではシャイな感じさえした押尾さんも、ステージでは意外にもMCが長く、しかもそれがおもしろい。アコースティックギターだけでリードギターもリズムギターもベースもドラムさえも同時に聞こえるその奏法は、たった一本のギターでオーディエンスすべてを興奮させて、あっという間に一体感を造り上げた。もうテクニックと言うよりは魔法のようにギターから自由に音が出てきて観客を魅了する。懐かしのハードロックのフレーズから童謡まで様々な表情を見せるギター。ライブでこんなに手拍子で手のひらが痛くなったのは久しぶりだ。何より驚いたのは、アンコールでのまさかの観客席からの登場。そのまま会場を練り歩き、観客全員の顔を見て歩いているようだった。普通は観衆がステージ上のアーティストと別れを惜しむものだと思うが、押尾さんの方が観衆との別れを惜しんで立ち去りがたい雰囲気。ステージで何度も何度も手を振り、観衆に向かって深々と頭を下げ、最後には予定にはなかった「ボレロ」を弾いて終わった。「押尾さんの暖かい人柄」とよくファンの声を聞くが、こういうことだったのか。来ていたファン層の幅広さが物語るように堅苦しいこと抜きに、子供からお年寄りまで楽しめるコンサートだった。

そんな押尾さんのコンサートがうれしいことに大阪で夏頃にもう一度見れることが決まった。興味のある方はこの機会にぜひ観てくことをお薦めする。
[ text : Koji Yamamoto ]


■ テクニックとスピリットが心を満たす至福のライブ

ライブの押尾コータローは喋る。意想外に喋る。決して、驚異的なギターテクニックだけでファンの心を掴んできたわけではない。それが解る。そのライブはウイットに富み、心地好い笑いに満ちている。客席とステージが時間を追うごとに近付いていく。やがてアーティストとファンが一体になってステージを愉しみ始める。コアなファンが一見客を置いていくようなことはない。ゆっくりと心を近付けていく。軽妙な語りと心地好い音楽が会場の空気を柔らかく包み込んでいく。人柄が見事にステージに表れている。

ライブは観客を巻き込みながら、徐々にヒートアップしていく。押尾コータローの発するメッセージは、熱い。恥ずかしげもなく、夢を語り、愛を語る。語ることに躊躇いがない。そして、自ら夢を体現していることを大切に思い、感謝している。その想いがはっきりと伝わってくる。だから嫌味がない。人が違えばそれは白々しく、歯の浮くようなセリフかもしれない。けれども、自然とこぼれるたくさんの笑顔が、その言葉に嘘のないことを証明している。そうやって多くの人の心を掴んでしまう。幸せな空気が満ちる。

もちろん、ギターの凄さは言うまでもない。あの衝撃は耳で聴くだけでは想像もできない。予備知識なしで聴けば、十中八九、ふたり以上で演奏していると思う。それほどに複雑で、それほどに多彩だ。たとえば、技巧的なオリジナル曲の間に、有名な輪唱曲なんかを織り交ぜながら、その奏法の魅力を解り易く教えてくれる。一層、凄さが伝わってくる。目の当たりにしてなお信じられない。幻術でも見せられているような気持ちになる。どうすれば、あれだけ色とりどりの音が一本のギターから溢れてくるんだろう。

押尾コータローをCDでしか知らない。それではこの稀代のギタリストの魅力を半分しか知らないことになる。初めてライブを観て心底そう思った。時に癒しなどと言われる心地好いストリングス。それを支える超絶技巧。そんなイメージだけが自分の中で先行し過ぎていたんだろう。それは確かに押尾コータローの魅力のひとつではある。けれども同時に、それはほんの一面にしか過ぎない。そう思い知らされた。そしてライブ以来、友人と顔を合わせるたび、その興奮を伝えようと声を大にしている自分がいる。
[ text : Soichi Kondo ]


【押尾コータロー at FESTIVAL HALL】
○日時:2008年8月30日(土) 開場=17:45 開演=18:30
○会場:フェスティバルホール(大阪)
○料金:5,800円(全席指定/税込)
○チケット発売日:一般発売日 6月29日(日)
○チケット発売所:
 [チケットぴあ]
 ・初日特電 0570-02-9540 
 ・翌日以降 0570-02-9999(音声認識受付: Pコード 292-138)
 [ローソンチケット]
 ・初日特電 0570-084-658
 ・翌日以降 0570-000-777 (音声認識受付)
        0570-084-005(Lコード予約: Lコード 53771)
 [CNプレイガイド] 0570-08-9999 
 [イープラス] http://eplus.jp/
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